miwa: 2010年1月アーカイブ

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スタイリストという職業の『其の1』も、
社会や人生の『いろは』も全くわからずスタートしたあの頃から、
たくさんの方々と出会い、のらりくらりと10年以上の月日を越えてくることができました。

路の途中、過酷な撮影が続いて生活がメチャクチャになっていくのに嫌気がさし、豊かな暮らしを求めて南仏へ逃亡(!)してみたり、撮影帰りにあまりに疲れて運転できず、高速道路のサービスエリアで一夜を明かしてみたり、決して穏やかな日々を繰り返してきたわけではないけれど、あの頃『こんな女性になりたいな〜』って思い描いていた未来の自分に、ふと気がつけば今こうして近づけていることがとってもうれしいのです。

なので、(お正月あけ暇だった、という説もある)今更と思われるかもしれませんが、
HPを作ってみました。

私の仕事は、日々の暮らしとつながっています。
カメラの前だけで、きれいなかわいい世界をつくることではなく、
朝起きてから、夜枕に顔をうずめるまで、色々なことを感じ全てが勉強でそれが仕事へとつながり、また自分の暮らしや人生につながっていく。そして、喜んでくれる人達がいる!ずっと循環されていくんです。それが本当に楽しい!

さあ、さあ、今年は何を学ぶことができるでしょう。
また次のドアをそっと開けてみようと思います。

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R0012456.JPGのサムネール画像























もう太陽がじりじりと笑う5月の南仏で
この空気が指先や髪の先まで届くよう
窓も鼻の穴も思いっきり開いて深呼吸してみる

車のラジオから流れてくる
早口なフランス語をもごもごと真似ながら
通りすぎて行く家々の窓の色やオークル色の納屋をコマ送りで眺めては
進んでいるこの道が間違っていないか人差し指で地図をなぞっていく

『うん。次のロンポワンを右。』

ほっとして顔をあげたその瞬間
目に飛び込んできたのは一面の赤!

興奮しながら車を脇にとめ
赤い正体に走り寄る

そこには

真っ青な空にゆらゆらと浮かぶ
真っ赤なコクリコの絨毯

すると
私は小さな虫になって

透けるレースの花びらにふわりと舞い降りるのです
キラキラと降り注ぐ光のシャワーでからだを休め
ラベンダーの香りをまとった風の婦人が微笑みながら髪の隙間を通り抜けていきます

『ずっと、待っていましたよ。』

すっかり気をよくした私は
午後の音を聞きながら
そばかすを乗せて帰るのでした



 

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